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失敗しないCMS導入の勘所:「CMSをベースとしたサイト構築の課題」

2009年4月27日
テクニカルディレクター 棟

CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)は、上手に利用すれば、保守性の高い高品質なWebサイトを、従来よりも短納期・低コストで構築することができる、すぐれたツールです。とりわけ定型的なコンテンツを組織的に発信・更新する必要がある企業サイトには最適なツールではないでしょうか。しかし、パッケージソフトウェアとしてのCMSの特性をよく理解したうえで、上手に利用しないと「うまい、やすい、はやい」ではなく「まずい、たかい、おそい」という結果を招いてしまいます。

2008年4月に、経済産業省から「情報システムの信頼性向上のための取引慣行・契約に関する研究会~情報システム・モデル取引・契約書~<追補版>報告書(中小企業、パッケージ活用、保守・運用)」が公表されました。この報告書のなかで、パッケージソフトウェアをベースとしたシステム開発に対して、ユーザが期待する効果と、実際にはなかなか期待する効果が得られない現実が、リストされています。

ユーザが想定するメリット
  1. パッケージソフトウェアの持つ機能や業務の流れを利活用する事で、自社の業務改革を実施する事ができる。
  2. 導入期間とコストを削減することができる。
  3. 導入のための専門要員を確保しなくても、システムを導入する事ができる。
  4. 導入後、即座にシステムを稼働する事ができる。
現実の問題
  1. パッケージソフトウェア自体は完成しているが、ユーザの目的を達成するシステムとしての導入及び開発期間は短いとは限らない。
  2. 要件にそぐわないパッケージソフトウェアの導入を図ったり、カスタマイズを実施した場合、予想を上回るコスト増大を招く場合がある。
  3. パッケージソフトウェア本来の設計意図に反するカスタマイズを実施した場合、大幅なパフォーマンスの低下や制限事項の増加を招く場合がある。
  4. 既存システムの置き換えまたは刷新において、従来は実現可能だった機能が実現できるとは限らない。場合によっては、機能実現のためにコストの増大や、使い勝手の悪化を招く場合がある。
  5. 既設のシステムとの連携、データ交換は可能であるが、システムのOSや基本構造が異なる場合は、膨大な費用がかかることがあり、また、意図するタイミングで想定する出力が得られるとは限らず、既設システムの大幅な改造が必要となるケースも散見される。
  6. パッケージソフトウェアにカスタマイズを実施した場合、パッケージソフトウェア本体のバージョンアップが困難になる場合や、不具合改修などの保守サポートが受けられない、もしくは、割高のコストを負担しなければならない場合がある。

このリストにある「パッケージソフトウェア」を「CMS」に置きかえれば、そのまま「CMSを利用したサイト構築のメリットと現実の問題」のリストです。特に「現実の問題」としてあげられている項目は、CMSパッケージを利用したサイト構築プロジェクトで実際に起きている問題でもあります。

今後、CMS Blogでは、当社の構築経験に基づいた課題克服のポイントを「失敗しないCMS導入の勘所」として、役立つ参考情報なども交えながら、少しずつお伝えできればと考えています。