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CMSについて:「モノの管理とCMSの関係」

2009年3月26日
システムエンジニア 野沢

この記事はCMS Blogをご覧頂いている方々にコンテンツマネジメントシステム(Content Management System, CMS)の理解の手助けになれるように「CMSとは」というテーマでお届けします。

第1回は皆さんの日常生活の中での「モノ」の管理とCMSの関係に視点を置きながらCMSについて考えていきます。

「モノ」の管理

コンテンツマネジメント(Contents Management)という単語を「コンテンツを管理すること」、「モノを管理すること」という意味として理解すると、日常生活により近づいた言葉になります。

皆さんは日常的に何かの「モノ」を管理しているのではないでしょうか。 たとえば名刺などのビジネス的な用途の「モノ」や本、音楽CD、DVDなどの日常的に利用している「モノ」などです。これらの管理の方法は人それぞれですが、この中で本に注目して本を並べるという管理の方法を考えていきます。

家の本棚に本を並べるときにいろいろな並べ方の方法があります。例えば、本の執筆者ごとや、本の上下巻や1巻・2巻などのシリーズ順、本棚に収納できる高さによっては本のサイズの高さで並べなくてはいけないかもしれません。また人によっては本のカバーの色ごとに並べて本棚をより魅力的なインテリアとする方やお気に入りの本を並べ自分のコレクションを見て楽しむ方もいるでしょう。本を並べるという管理を考えると「執筆者」、「連載シリーズ」、「本のサイズ」、「本の色」、「お気に入り」などの本そのものがもっている特徴(属性)があることに気づきます。また本を並べるという行動はその特徴をもとに行われていることにも気づきます。

本棚に本を並べるという管理の方法は、本棚に対してを本を並べるという「入力」の行動と本の特徴をもとに整理され並べられた本棚が出来上がる「出力」の関係で成り立っていることが分かります。

CMSの特徴

みなさんが日常的に行っている「モノ」の管理には必ず並べるなどの行動(入力)と「モノ」の特徴をもとにして並べられる本棚のように整理された集合体(出力)の関係があるということは前述したとおりです。CMSでも同様にコンテンツを管理することには入力と出力の関係があります。

CMSで管理される代表的なコンテンツとしてブログが挙げられます。新たにブログ記事を作成するにはCMSが用意しているブログ記事の入力画面に対して「タイトル」、「本文」などのブログ記事の特徴(属性)を入力します。入力されたブログ記事をCMSがWebページとして作成(出力)します。

また、ブログサイトではブログ記事の「投稿日時」の月ごとにアーカイブされたWebページや、ブログ記事の「カテゴリ」ごとにまとめらたページがあります。これらはブログ記事がもっている特徴(属性)をもとにブログ記事を並べたWebページとなっています。管理したいコンテンツに対しての入力画面とそれらをWebページとして作成してくれる機能を備えれていることがCMSの大きな特徴といえます。

CMSの力

皆さんが日常生活で行う「モノ」の管理をWebサイトで行う「Webページ」の管理に置き換えるとCMSは絶大な力を発揮します。数万、数十万にわたるWebページの入力管理をシステム化し、Webページが保有するコンテンツの特徴をもとに出力されたWebページを定型化した形でCMSに登録することで関連するすべてのWebページの出力形式を即時に更新することが可能です。

またCMSはWebページを作成するための技術的な知識がなくてもWebページに必要な文章や関連した画像を用意するだけでWebページを作成することができる工夫がされています。
これらのコンテンツの入力からコンテンツの特徴をもとにしたWebページの出力までをシステム化したものをCMSと呼びます。

整理整頓とCMS

第1回目では日常生活の中での「モノ」の管理について触れながらCMSについて考えてきました。例に挙げた「本を本棚に並べる」という行動のきっかけは「本棚の見栄えを良くしたい」、「雑多に並んだ本を整理したい」という思いがあります。CMSも同様に数万、数十万にあふれたWebページを整理したい、Webページの出力形式を統一したいという思いから利用されることが多いシステムです。Webサイトを運用される方々の日々の業務を軽減し、運用効率をアップする手助けをしてくれるのがCMSなのです。

さいごに

CMSにはコンテンツの入力、出力を手助けしてくれる機能以外にもWebサイトを運用するうえで便利な機能があります。その機能に関しては次回以降にお届けいたします。