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eZ Publishの紹介

2009年4月9日
システムエンジニア 野沢

はじめに

この連載では、オープンソースのCMSであるeZ PublishでWebサイトを設計・実装するときに 参考になるトピックを扱っていきたいと思います。具体的にはeZ Publishの管理画面での操作方法や、 組み込みのテンプテート機能を使用したコンテンツの表示方法など、eZ Publishでコンテンツを管理するにあたり必要となる機能を 時にはデモのビデオなどを交えて紹介していければ、と考えています。
初回となる今回はeZ Publishの概要についてご紹介させていただきます。

eZ Publishとは

ノルウェーで開発され、世界中の企業、官公庁、教育機関で利用されている、オープンソースのコンテンツマネジメントシステムです。
世界100カ国、5000ほどのプロジェクトの実績があることから商用のCMSとも比較可能と言われています。ただ、オープンソースと聞くとサポートの面などに不安を持たれる企業様もいらっしゃいますが、eZ Publishの場合は開発元でもあるeZ Systems社からビジネスサポートを受けることができるので、安心してご利用していただけます。

コンテンツとデザイン

CMSがコンテンツとデザインをどのように管理しているかはCMS選定の際に重要な条件の一つとなってくるのではないでしょうか。
eZ Publishの特徴の1つとして、コンテンツとデザインは完全に分離して管理するという概念が基本にあります。コンテンツの管理はカスタマイズ可能な入力項目により内容を定義することで、様々なタイプのコンテンツを管理することができます。管理されているコンテンツはテンプテート機能を利用してページを表示させます。ここでコンテンツとデザインが分離されているという特徴を利用して、PCユーザーに対してはWebサイト、携帯ユーザーに対してはモバイルサイトといった具合に同じ内容のコンテンツを複数のデザインで提供することが可能となっています。

導入後すぐに利用できる豊富な機能

コンテンツ管理に必要とされる機能が導入してすぐに利用できるという点もeZ Publishの特徴ではないでしょうか。コンテンツの承認機能、時間指定公開、世代管理などはパッケージ化された機能ですので導入後すぐに利用できます。
パッケージ化された機能の中でも特に優れた機能としてユーザー管理機能があります。Webサイトに関わるユーザーやユーザーグループの作成、編集が管理画面から簡単に行えることができます。またユーザ管理機能では特定のユーザー、ユーザーグループに対して柔軟に権限を設定することができます。この権限設定を有効に利用することでSNSサイトの実装も可能となります。

さらなるカスタマイズ

商用CMSの場合、CMSのカスタマイズが非常に高価か、全く受けないというケースがほとんどです。オープンソースであるeZ Publishはソースを一般に公開しているのに加え、CMF(Contents Management Framework)としてeZ Publishを活用することで管理画面のカスタマイズや拡張機能の追加、外部システムとの連携などが柔軟に行えます。また活発なコミュニティサイト(http://projects.ez.no/)では世界中の開発者達の手によって新しい拡張機能の開発が日々行われています。eZ Publishを活用したプロジェクトではコミュニティサイトで公開された機能などを利用することで開発効率の向上や開発コストの軽減などの恩恵を受けられます。

次回からは今回紹介した機能をさらに掘り下げて説明していく予定です。