CMSについて:「CMSの入力項目の型について」
この記事はCMS Blogをご覧頂いている方々にコンテンツマネージメントシステム(Content Management System, CMS)の理解の手助けになれるように「CMSとは」というテーマでお届けします。
第3回は第2回で述べたフィールド設計で定義する入力項目の型について考えていきます。
型とは
第2回ではCMS構築のプロセスの中からCMSで管理するコンテンツの入力項目を定義する「フィールド設計」をご紹介しました。
フィールド設計では入力項目を定義するだけではなく入力項目の型までを定義しなくてはなりません。
型とは何でしょうか?プログラミングやデータベースで扱われる値の種類を「整数型」や「文字型」などと定義するようなデータ型やA型、B型、O型、AB型などの血液型など型をとってもさまざまあります。
型の種類はさまざまありますが、どれをとってもモノの特徴に合わせて型が決まることは変わらないようです。
CMSの入力項目の型
CMSの入力項目の型はプログラミングやデータベースで扱われるデータ型と似ています。また入力する値によって型を決めることも同様です。
ブログを例にとってCMSの入力項目の型を考えていくと、ブログのタイトルであればHTMLの改行タグを含まないテキストライン型、ブログの本文であればHTMLの改行タグを含むテキストブロック型、ブログに関連する画像であればHTMLの画像タグを含むイメージ型などがあります。
このようにCMSでは入力する値によって入力項目の型が決まるのに加えて出力する際のHTMLのタグによっても型の選択が必要となることが特徴です。
また、CMS構築のプロセスの中では入力項目の型を総称して「データタイプ」や「フィールドタイプ」と呼びます。
eZ PublishとExpressionEngineの入力項目の型
ミツエーリンクスが提供するCMSツールのeZ Publish、ExpressionEngineではそれぞれCMSの特徴に基づいた入力項目の型が用意されています。
ブログツールから発展したExpressionEngineはブログコンテンツに必要なデータタイプが標準で備わっています。対してeZ Publishではブログコンテンツを管理するためのデータタイプ以外にも多くのデータタイプが標準で用意されておりコンテンツの特徴に合わせてデータタイプを組み合わせていきます。
いずれのCMSも1つのコンテンツに対して定義できるデータタイプの数に制限はなく、コンテンツの特徴に合わせて入力項目数を調整することが可能です。
また標準で備わっているデータタイプだけではなくプロジェクトの要件に合わせて新しいデータタイプを作成しCMSに導入できるのでより複雑なコンテンツ管理要件であっても対応できる範囲を広げることができます。
今回はCMSで管理するコンテンツの入力項目の型(データタイプ)についてご紹介しました。
コンテンツの特徴を捉えCMSで管理するべきデータを定義するフィールド設計の中でも一番重点が置かれるのが入力項目の型の選択です。
また入力項目の型の1つ1つにはそれぞれの属性があります。その属性とは入力項目に入力された値を検索対象とする検索対象フラグなどです。これらの入力項目に備わる属性については次回の記事にてご紹介します。